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車のエアコンがきかなくなったら

 

車両に搭載されているエアコンは暖房と冷房で仕組みが異なるため、きかなくなった場合の原因や対処法にも違いが存在します。暖房機能はエンジンの熱を利用しているので燃料を使う必要がないという特徴があり、エアコン不具合が生じた場合にはエンジン内部で何らかの問題が起きていると考えられます。エンジンを始動するとかなりの高温になるので、ラジエーター冷却水を循環して放熱しサーモスタットで温度を一定に維持しています。暖房をつけた直後はエンジン自体が温まっていないため、冷却水も冷えており温かい風が出てこない場合があります。冷房はコンプレッサーで圧力をかけて圧縮したエアコンガスをコンデンサーに送り、エバポレーターに噴射されて気化する際に周囲の熱を奪って冷気が発生します。冷気はブロアファンを使って車内に送られる仕組みになっていて、車内の空気中にある水分はエバポレーターで凝縮されて水滴となり除湿されます。エバポレーターを出たエアコンガスは再びコンプレッサーに戻って圧縮され、循環することで冷房のシステムが成り立っています。

 

冬に車両で暖房を使用する際にはエアコンのスイッチを入れる必要はなく、夏に車内の室温を下げたい場合や除湿をしたい場合に使用します。冬に車両内で使用される暖房の熱はエンジンで発生したものなので、特にスイッチを入れなくても大丈夫です。冬にエアコンのスイッチを入れると燃費が悪化する可能性があるため基本的に使用しませんが、窓が曇って視界が悪いような場合には使います。冬でもエアコンのスイッチを入れておけば窓の曇りを改善できるので、燃費の悪化に注意しながら必要に応じて使用するとよいでしょう。

 

以前はエアコン不具合が発生しても走行に影響がないのが一般的でしたが、最近ではエアコンのオルタネーターなどの補機類を1本のベルトで駆動するサーペンタイン方式の車両が増えています。サーペンタインの車両はベルトが切れた場合には、エアコンがきかないだけでなくバッテリーが上がったりパワーステアリングがきかなくなるなどの不具合が発生します。サーペンタインベルトが切れるのは稀ですが、日頃からカーメンテナンスをしっかりと行い早期に診断を受けておけば安心です。

 

暖房がきかない場合の原因にはサーモスタットの故障や冷却水の減少などがあり、冷房がきかない場合の原因はエアコンガスの不足や漏れの他にコンプレッサーの不具合などが考えられます。様々な原因によって車のエアコンがきかなくなることがあるので、定期的にカーメンテナンスを行い問題を早期に発見して対処することが大切です。


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